樽オーク材について

●ウイスキー樽ならではの「柾目板」と、オーク材ならではの「虎斑(とらふ)模様」

木材の製材の方法には、柾目(まさめ)取りと板目(いため)取りの2種類があり、切った丸太を水平に切り出したものを「板目板」、丸太の中心から放射線状に材を切り出したものを「柾目板」と呼びます。
「柾目板」は、1本の丸太から切り出せる量が「板目板」よりも非常に少ないため、貴重で非常に高価な材となっていますが、「板目板」と比較して収縮や膨潤が小さく、反りや狂いが比較的おきにくいことから漏れにくく、長期の熟成に耐える強度を求められるウイスキー樽には、主に頑強なオーク材の「柾目板」が使用されています。

家具用の材としても、木目が美しく端正で落ち着いた表情が楽しめるオーク材の柾目板は昔から人気があります。 「虎斑(とらふ)」は、そのオーク材の柾目板に現れる天然の木目模様です。柾目板の表面に浮かび上がる複雑な帯状の模様は、その名が示すようにまるで虎の縞模様を思わせ、オーク材の重厚さをさらにいっそう引き立ててくれるかのようです。

この虎斑は、天然の木目と同じように、同じ模様が2つとないもので、まさに、
「ナチュラルマーク」の好例です。この虎斑が装飾的に捉えられて、オーク材が高級家具に用いられるようになったという説もあります。

●植物としての生長の跡がうかがえる「ナチュラルマーク」

ウイスキーの樽材には、すべて「無垢材」を使用しています。 化粧合板などの人工的に合成された木材には見られない、天然の木材ならでは 樹木が生長した形跡や証が現れますが、カリモク家具で称されるようにサントリーでも「ナチュラルマーク」としてご説明させていただいています



「ナチュラルマーク」には、木が生長する過程で、天候の影響などに起因する成長輪(=年輪)のほか、 木の色調の濃淡や、 小枝が幹に包み込まれて痕になった
「節(ふし)」、傷ついた 樹皮を巻き込むように成長したなごりである「入り皮」などがあります。




 


●ウイスキーの「ゆりかご」の痕跡

ご存知のようにウイスキーは、長い歳月の間、樽の中で熟成していきます。
蒸留されたばかりのウイスキーは「ニューポット」と呼ばれて無色透明の荒々しい香味の原酒で、樽に入れられてじっくりとゆっくり熟成していく間に、琥珀色に色づき輝きを増すとともに、かぐわしく複雑な香りに素晴らしく変化していきます。

 


ウイスキーを熟成する役目を終えた樽を解体した樽材には、その長い熟成期間においてウイスキーがしみこんだ「しみ跡」が残るものや、樽の形状を保つための鉄板の輪(=帯鉄:おびてつ)を固定するために打たれた「釘跡」が残っているものもあります。

いずれもウイスキーを熟成してきた樽としての履歴を示す貴重な痕跡です。全てに痕跡が現れているわけではございませんが、もしも、痕跡を見つけられた際には、その樽で熟成されたウイスキーに思いを馳せていただき、「樽ものがたり」ならではの味わい深い特徴として、お楽しみください。

商品について

ウイスキー樽の用途を終えた樽の「廃材」にしては、商品が高価なのはなぜですか?
私たちは決して「廃材」と呼んでおりません。ひとつの役割を終えてもなお有効に役立ってくれる、ウイスキーを長年育んでくれた立派なオーク材ですから。
但し、その長年の年月に風化されたオーク材を再生するためには非常に多くの工程と人の手による労力と時間を必要とします。
非常に重くて頑強な湾曲した樽解体材を再び加工する木材として再生するための曲げ伸ばし技術について、1970年代から研究し特許を取得するなど、多くのエネルギーを注ぎ込んできました。今も多くの人がウイスキー樽の解体材を再生した家具やインテリア・テーブルウエアなどをつくることに携わり、ひとつひとつの商品を皆様に提案しています。その背景をお察しいただけましたら幸いです。
商品サイズにあるW・D・H・SHの意味はなにですか?
Wは幅、Dは奥行き、Hは高さ、SHは椅子の座面の高さです。また、Фは直径サイズになります。
商品の色の選択、変更はできますか?
それぞれの商品の選択可能色をご紹介しています。
この範囲内であればご要望にお応えできますので、ご指定ください。
塗装はどのようにしているのですか?
●ウレタン塗装とオイル塗装の特性を判断して使い分けております。各商品ページの「塗装」欄を参照ください。いずれも樽オーク材の自然な風合いを活かす塗装を心がけています。
●家具においてはシックハウス症候群対策に対応した塗料を、テーブルウエアには食品衛生法を遵守した塗料を使用しています。
樽ものがたりの家具は屋外でも使えますか?
樽ものがたりの家具は、すべて屋内仕様を前提としておりますので、屋外での使用はおすすめしておりません。
テーブルの上に物を置く時の注意はありますか?
木材家具一般に共通していることですが、熱いものを直に置くと変色を引き起こすことがあります。

また冷たい飲み物を入れたグラスを長時間上に置くと、濡れたグラスの輪が残る場合がありますので、すぐに拭き取ってください。 コースターやランチョンマットなどのご使用をお勧めいたします。
お手入れはどうすればいいですか?
柔らかい布で乾拭きしてください。
汚れがひどい時は固く絞った濡れ雑巾で拭き、次に乾いた柔らかい布で拭き取ってください。
化学雑巾を長い間接触させたままにしておくと、変色や表面がはげる恐れがあるので注意してください。
家具の置き場所で注意することはありますか?
直射日光が当たる場所や冷暖房器具の風が直接当たるなど、極端に乾燥する場所や高温多湿の場所に置かないようにしてください。火災や商品変形やカビの原因になります。
「樽ものがたり」家具の天板は一枚板ですか?
「樽ものがたり」家具の天板はすべて一枚板ではなく、集成材です。ウイスキー樽に使用されていた材は一枚板にするだけの幅はなく、解体材を再生した樽オーク材を何枚も張り合わせて天板にしています。
樽ものがたりの商品は、100%樽材ですか?
反り防止や構造強度上、一部に樽材以外の木材を使用しております。詳しい内容につきましては、お問い合わせください。
ウイスキー樽は、購入できますか?
新樽・古樽ともに販売はしておりません。商品としての化粧樽は販売しています。

ご購入後のご相談について

修理はしてもらえますか?

商品の状態とともに、購入時期と商品の画像を、樽ものがたりまでお知らせください。
折り返し、樽ものがたりより、修理の可否などご案内させていただきます。
保証期間を過ぎた商品、保証規定外の商品につきましては、修理費用をご負担いただいております。
お見積りをご用意いたしますので、ご検討ください。

《連絡先》サントリー樽ものがたり
Eメール:taru@suntory.co.jp

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